OKUBO STAMP MUSEUM

戦後の記念切手コレクションを紹介するブログです

2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

マサバの消印

マサバ(1966.9.1発行)の原画作者は、上村松篁(1902-2001)です。 序の舞などの作品で知られる上村松園の長男ですね。 西山翠嶂に師事し、大正10年帝展初入選。42年「樹下幽禽」で芸術院賞。59年文化勲章。 母校京都市立芸大の教授も務め、作品に「蓮池群…

ウナギの外信便

ウナギの船便印刷物=25円です。 郵便料金が改定になって、船便印刷物は15円から25円に値上がりました。 10円時代から15円時代にかけて発行された魚介シリーズでは 10円と15円を組み合わせて、この船便印刷物に仕立てたカバーをよくみます。 私も3種類ほど持…

ウナギのご当地

ウナギの初日指定局は浜松です。 画像では消印2種と風景印・小型印を押したFDCを並べてみました。 ウナギの生産量については現在のところ県別で 1位鹿児島、2位愛知、3位宮崎、4位静岡となっているようです。 特に鹿児島に鰻屋が多いわけではないので、ウナ…

ウナギの消印

ここから15円に料金改定されて続きます。1966.8.1発行のウナギです。 この切手の原画は吉岡堅二(1906―1990)によって描かれました。 吉岡は、『湿原』で毎日美術賞、『鳥碑』で日本芸術院賞を受賞していて、東京芸術大学教授も務めていました。法隆寺金堂壁…

アユの速達書状★

アユは封書10円時代の最後に発行された切手です。 41.7.1には15円に値上げされていますから、適正使用期間はちょうど1か月でした。 画像は封書10円に速達料金30円を加算した多貼りですが このような使用例は結構希少です。

アユのご当地

アユの初日指定局は岐阜県の郡上八幡です。 長良川の郡上鮎は高品質のブランド鮎として知られています。 切手発行に合わせては、発行記念切手展の小型印が6.1-3まで使用されました。 風景印も新しいものが使用開始されています。

アユの消印

第5弾のアユ(1966.6.1発行)に行きましょう。 この切手の絵を描いたのは杉山寧(1909―1993)です。 松岡映丘に師事し、帝展に出品した『磯』が特選になり、一旦結核で活動を休止しますが 51年に日展の委嘱となってふたたび活動を始め、57年には『孔雀』によ…

カツオの外信便

カツオの外信便を2通紹介しましょう。 どちらも航空印刷物です。 ひとつはアメリカ(第2地帯)宛で40円になります。もうひとつは 沖縄特別地帯宛で20円です。

カツオのご当地

カツオの初日指定局は静岡県の焼津局と高知県の土佐清水局の2つです。 静岡県はカツオの漁獲高・生産高1位で焼津も港として1位です。 高知県は生産高で2位で、土佐清水は引き縄漁で良質のカツオを提供しています。 FDCにあるように焼津では5.16-17まで記念…

カツオの消印

シリーズ第4弾はカツオ(1966.5.16発行)です。 これもマダイ同様刷色の関係で消印が読みにくいですね。 画家は橋本明治(1904-91)で、1974年に文化勲章を受章している日本画家です。 青色の使い方が印象的な画家ですね。

マダイの国内便

マダイの国内便を2通並べたリーフを持ってきました。 左は第5種便の書留で10円+40円です。郵趣家便ですが、マダイの封書10円料金の 使用期間はあまり長くありませんので、多貼り使用として気に入っています。 右は大量に作られたカバーですが、コイとマダイ…

マダイのご当地

マダイの初日指定局は2局ありました。 広島の鞆と、千葉の小湊です。 鞆の浦の観光鯛網、鯛の浦の養殖はどちらも観光名所になっていて、 それぞれの風景印には鯛が描かれています。 なぜか小湊のFDCは持っていませんでした。

マダイの消印

第3弾はマダイ(1966.3.25発行)です。 この絵は前田青邨によって描かれました。前田青邨は、昭和30年に、文化勲章を受章している 院展を代表する画家で、法隆寺金堂壁画の再現模写や高松塚古墳壁画の模写などの文化財保護事業 にもかかわった人物です。弟子…

コイの国内便

コイの第1種便ですが、41.7.1から料金が15円に改定されています。 このカバーの場合裏面にあるように6.30に投函されていたので 10円のまま通用して送られたのでしょう。 差出人の岡山淡水魚介は、淡水魚専門の仲卸しなのでコイ切手の使用者としては ぴったり…

コイのご当地

コイの初日指定局は長野県佐久市の野沢局です。 佐久鯉の産地として知られる町です。 一時期は日本一の鯉の産地だったこともありますが、現在では福島県などに 中心は移っているようです。 画像にあるように、発行に合わせては小型印も使用され、大々的に記…

コイの消印

魚介シリーズの第2弾は1966.2.28発売のコイです。 原画作者は堅山南風。 日光山輪王寺薬師堂天井画『鳴龍』などで知られる日本画家です。 私はシリーズのなかでも好きな1枚です。

広島と長崎の重量便★

魚介シリーズの途中ですが、きょう終戦記念日にちなんだアイテムを紹介します。 1949.8.6発行の広島平和記念都市建設と、1949.8.9発行の長崎国際文化都市建設の 2種を貼った第1種便2倍重量便です。 原爆を落とされた2つの都市の復興のための法律ができたこと…

イセエビの誤発売★

イセエビは当初の発売予定日は1966.1.10だったのですが、 ローマ字表記をNIPPONとするかNIHONとするかという問題で手間取り 間に合わなくなりました。 そのため1.31に変更になったのですが、一部の局ではこの変更に気づかず 誤って早くに発売してしまった局…

イセエビのご当地

イセエビの初日指定局は熊本の牛深局でした。 魚介シリーズの場合、日本各地に産地があるので指定局をどこにするかは 悩ましい問題だったのではないかと思います。 牛深(現在の天草市)は当時もっとも高い漁獲高を誇っていたことから選ばれたのでしょう。 …

イセエビ消印

さて魚介シリーズをはじめたいと思います。 まずイセエビです。 この切手は加藤栄三氏によって描かれました。栄三は弟の東一とともによく知られた日本画家で 一緒に作品集も出しています。 イセエビの原画を描くにあたっては水槽にイセエビを飼って長く観察…

魚介シリーズ・みほん

1966年から1967年にかけて発行された魚介シリーズを特集したいと思います。 全12種で、「日本国内または日本近海で獲れ、かつ漁獲高の多いもの」という基準で選ばれました。 画像はそのみほん字入り一覧です。 その当時の日本画壇を代表する日本画家が原画を…

名園シリーズ・兼六園

1967.1.25発行の金沢・兼六園を取り上げます。 加賀藩の5代藩主前田綱紀が「蓮池亭(れんちてい)」を造り、その庭を「蓮池庭(れんちてい)」と呼んだのが始まりとされています。それを13代藩主前田斉泰が現在の形にして「兼六園」と名付けました。 発行に…

名園シリーズ・後楽園

1966.11.3発行の後楽園をご紹介しましょう。 岡山後楽園は、今から約300年前に岡山藩2代藩主池田綱政が 藩主のやすらぎの場として作らせた庭園です。 切手発行と同時に岡山局では「岡山城落成記念」の小型印を使用して います(11.3-11.5)ので、これと…

名園シリーズ・偕楽園

日本三名園シリーズを取り上げましょう。 まず1966.2.25に発行された水戸の偕楽園です。 偕楽園は、水戸藩主・徳川斉昭が造営した回遊式の庭園で 明治6年に常盤公園として茨城県の公園に編入され、 昭和11年に偕楽園と改称されています。 さて、画像はまず水…

贈呈用リーフレット

文化人切手発行時に、郵政省が関係者に配った 贈呈用の台紙です。 これを見るとこのシリーズの公式名は「文化切手」または「文化郵便切手」 だったことがわかります。 いつから文化人切手という呼び方になったのでしょうか?

野口英世の版番号・追加

野口英世の版番号については以前にご紹介しました。 http://blogs.yahoo.co.jp/okubo4407/19983412.html そのリーフで紹介できなかった残りの所有品についてアップしておきます。 9左上、12左下、14右上、14左下、16左上です。 版番号は内側が上です。よく6…

夏目漱石の版番号

夏目漱石の版番号付き単片を並べてみました。 このほかにシートがいくつかあります。 夏目は1から14までの版番号が存在しますが いちおうすべての番号を集めきりました。 いまのところ完集は夏目、福沢、市川だけです。

夏目漱石の第1種便2倍重量書留

次は何をやろうかなーと悩んでいる間に 文化人切手の紹介してないアイテムでつなぎます。 夏目漱石の第1種便2倍重量書留(8円×2+30円)です。 産業図案6円との組み合わせなのでいらないかなぁと思いながら 買ったものです。 名古屋中 26.9.27

岡倉天心の外信書状

第3地帯宛航空書状=80円です。 本当は岡倉を8枚貼ってあるほうがいいのですが そういうのは見かけないですね。 国会内→U.S.A 28.5.9 さて文化人切手の紹介もこれで一旦完結としましょう。 あしたから何をやろうかな?

岡倉天心の国内書状

岡倉天心と寺田寅彦を貼った第1種便2倍重量便です。 この2種は27年11月3日に同時発売されたので、 2枚貼っての2倍重量便にはぴったりです。 ついでに岡倉天心を2枚貼った2倍重量便も並べておきます。