OKUBO STAMP MUSEUM

戦後の記念切手コレクションを紹介するブログです

魚介シリーズ

サケのご当地

サケの初日指定局は北海道の石狩局です。 石狩局の和文櫛型印には、2種類あって、北海道石狩と、D欄石狩の石狩とがあります。 FDCでご確認ください。

サケの消印

サケは、森田沙伊(1898-1993)が原画を描いています。 森田は、身近なものに題材を求めた親近感がある画境を築き、 日本芸術院賞や紺綬褒章などを受けています。また吉岡堅二らと美術人社を立ち上げ 季刊『美術人』を創刊しています。

マサバの外信便

マサバを4枚60円貼った韓国宛の書状です。 このときの第1地帯宛航空書状は60円でしたからぴったりです。

マサバのご当地

マサバの初日指定局は千葉県の銚子です。 銚子は日本有数のサバの水揚げ港で、脂がのった大型のサバが獲れます。 「銚子沖サバ」としてブランド化もされているようですね。 ただし風景印の図柄がサバではないのでそこはちょっともの足りませんが。

マサバの消印

マサバ(1966.9.1発行)の原画作者は、上村松篁(1902-2001)です。 序の舞などの作品で知られる上村松園の長男ですね。 西山翠嶂に師事し、大正10年帝展初入選。42年「樹下幽禽」で芸術院賞。59年文化勲章。 母校京都市立芸大の教授も務め、作品に「蓮池群…

ウナギの外信便

ウナギの船便印刷物=25円です。 郵便料金が改定になって、船便印刷物は15円から25円に値上がりました。 10円時代から15円時代にかけて発行された魚介シリーズでは 10円と15円を組み合わせて、この船便印刷物に仕立てたカバーをよくみます。 私も3種類ほど持…

ウナギのご当地

ウナギの初日指定局は浜松です。 画像では消印2種と風景印・小型印を押したFDCを並べてみました。 ウナギの生産量については現在のところ県別で 1位鹿児島、2位愛知、3位宮崎、4位静岡となっているようです。 特に鹿児島に鰻屋が多いわけではないので、ウナ…

ウナギの消印

ここから15円に料金改定されて続きます。1966.8.1発行のウナギです。 この切手の原画は吉岡堅二(1906―1990)によって描かれました。 吉岡は、『湿原』で毎日美術賞、『鳥碑』で日本芸術院賞を受賞していて、東京芸術大学教授も務めていました。法隆寺金堂壁…

アユの速達書状★

アユは封書10円時代の最後に発行された切手です。 41.7.1には15円に値上げされていますから、適正使用期間はちょうど1か月でした。 画像は封書10円に速達料金30円を加算した多貼りですが このような使用例は結構希少です。

アユのご当地

アユの初日指定局は岐阜県の郡上八幡です。 長良川の郡上鮎は高品質のブランド鮎として知られています。 切手発行に合わせては、発行記念切手展の小型印が6.1-3まで使用されました。 風景印も新しいものが使用開始されています。

アユの消印

第5弾のアユ(1966.6.1発行)に行きましょう。 この切手の絵を描いたのは杉山寧(1909―1993)です。 松岡映丘に師事し、帝展に出品した『磯』が特選になり、一旦結核で活動を休止しますが 51年に日展の委嘱となってふたたび活動を始め、57年には『孔雀』によ…

カツオの外信便

カツオの外信便を2通紹介しましょう。 どちらも航空印刷物です。 ひとつはアメリカ(第2地帯)宛で40円になります。もうひとつは 沖縄特別地帯宛で20円です。

カツオのご当地

カツオの初日指定局は静岡県の焼津局と高知県の土佐清水局の2つです。 静岡県はカツオの漁獲高・生産高1位で焼津も港として1位です。 高知県は生産高で2位で、土佐清水は引き縄漁で良質のカツオを提供しています。 FDCにあるように焼津では5.16-17まで記念…

カツオの消印

シリーズ第4弾はカツオ(1966.5.16発行)です。 これもマダイ同様刷色の関係で消印が読みにくいですね。 画家は橋本明治(1904-91)で、1974年に文化勲章を受章している日本画家です。 青色の使い方が印象的な画家ですね。

マダイの国内便

マダイの国内便を2通並べたリーフを持ってきました。 左は第5種便の書留で10円+40円です。郵趣家便ですが、マダイの封書10円料金の 使用期間はあまり長くありませんので、多貼り使用として気に入っています。 右は大量に作られたカバーですが、コイとマダイ…

マダイのご当地

マダイの初日指定局は2局ありました。 広島の鞆と、千葉の小湊です。 鞆の浦の観光鯛網、鯛の浦の養殖はどちらも観光名所になっていて、 それぞれの風景印には鯛が描かれています。 なぜか小湊のFDCは持っていませんでした。

マダイの消印

第3弾はマダイ(1966.3.25発行)です。 この絵は前田青邨によって描かれました。前田青邨は、昭和30年に、文化勲章を受章している 院展を代表する画家で、法隆寺金堂壁画の再現模写や高松塚古墳壁画の模写などの文化財保護事業 にもかかわった人物です。弟子…

コイの国内便

コイの第1種便ですが、41.7.1から料金が15円に改定されています。 このカバーの場合裏面にあるように6.30に投函されていたので 10円のまま通用して送られたのでしょう。 差出人の岡山淡水魚介は、淡水魚専門の仲卸しなのでコイ切手の使用者としては ぴったり…

コイのご当地

コイの初日指定局は長野県佐久市の野沢局です。 佐久鯉の産地として知られる町です。 一時期は日本一の鯉の産地だったこともありますが、現在では福島県などに 中心は移っているようです。 画像にあるように、発行に合わせては小型印も使用され、大々的に記…

コイの消印

魚介シリーズの第2弾は1966.2.28発売のコイです。 原画作者は堅山南風。 日光山輪王寺薬師堂天井画『鳴龍』などで知られる日本画家です。 私はシリーズのなかでも好きな1枚です。

イセエビの誤発売★

イセエビは当初の発売予定日は1966.1.10だったのですが、 ローマ字表記をNIPPONとするかNIHONとするかという問題で手間取り 間に合わなくなりました。 そのため1.31に変更になったのですが、一部の局ではこの変更に気づかず 誤って早くに発売してしまった局…

イセエビのご当地

イセエビの初日指定局は熊本の牛深局でした。 魚介シリーズの場合、日本各地に産地があるので指定局をどこにするかは 悩ましい問題だったのではないかと思います。 牛深(現在の天草市)は当時もっとも高い漁獲高を誇っていたことから選ばれたのでしょう。 …

イセエビ消印

さて魚介シリーズをはじめたいと思います。 まずイセエビです。 この切手は加藤栄三氏によって描かれました。栄三は弟の東一とともによく知られた日本画家で 一緒に作品集も出しています。 イセエビの原画を描くにあたっては水槽にイセエビを飼って長く観察…

魚介シリーズ・みほん

1966年から1967年にかけて発行された魚介シリーズを特集したいと思います。 全12種で、「日本国内または日本近海で獲れ、かつ漁獲高の多いもの」という基準で選ばれました。 画像はそのみほん字入り一覧です。 その当時の日本画壇を代表する日本画家が原画を…

うなぎの関係者郵便★

『郵趣』10月号の記事「封筒や宛先にこだわる記念切手らしいエンタイア」に 連動して何本かアップします。 きょうご紹介するのは、魚介シリーズ・うなぎのエンタイアです。 これは私にとってコレクションの仕方の転機となったものです。 まず画像を見てくだ…