OKUBO STAMP MUSEUM

戦後の記念切手コレクションを紹介するブログです

不思議なAPO便②

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蔵王山2完を貼ったFDCです。
さてこのエンタイアの裏表から、どういうものか推理してみてください。

(以下、予想)
韓国宛の航空便ですが、APO301という宛先が見えます。
APO301は京都にあった軍事郵便局ですが、なぜ韓国宛なのでしょう?
実は、この時期APO301は韓国にあったのではないでしょうか?
1950年6月25日に朝鮮戦争が勃発して、日本にあった米軍のいくつかは
朝鮮半島にシフトしました。その前提でエンタイアを読んでみると。

1951年2月15日にTOKYOで消印されて、第1宛航空書状として、APO便ではなく
一般郵便として送られました。料金は24円でいいはずなので、8円は過貼りです。
ところが誤ってカラチ(パキスタン)に送られてしまいました。
そこで裏面に中継印が押され、表面に箱印で示されたように
AIR SET CANCELLED」とあるように航空扱いが失効されて、船便で韓国に転送されます。
そして4月29日に釜山に着き着印が押されました。
釜山局では、当時切手の剥ぎ取りが横行していたことから
「郵票貼付確認数2枚 郵票中脱枚数 枚」の証示印が押されました。
APOの着印がどこにもないので、APOの交換局を通らずに釜山のどこかに配達されたのでしょう。
ということで、APO便ではない、APO宛便ということです。

何か他に気づいた点があればコメントしてください。