OKUBO STAMP MUSEUM

戦後の記念切手コレクションを紹介するブログです

観光地百選長崎の定常変種

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昨日のブログに乗せたエンタイアの長崎8円(1951.9.15発行)には、
よくわかる定常変種があります。
定常変種とは、切手を印刷する版の特定位置にある傷などの版欠点で
印刷するたびに繰り返し出現するものです。

長崎8円は20面シートで、そのシートを4面組み合わせて実用版という
印刷用の原版を作ります。
エンタイアにあった定常変種「階段に置石・右」(画像一番左)は
そのなかのひとつのシートの5番切手にあることがわかっています。
(番号はシートの左上からの数えた位置を示します)
同じシートの15番切手には「日本の間に影」(画像一番右)という定常変種があります。
また別のシートの3番切手と15番切手にはそれぞれ
「階段に置石・左」(画像2番目)と「流れ星」(画像3番目)という定常変種があります。
その他の2つのシートにも細かな定常変種があり、シートをみれば
たちまちのうちに、4種のなかのどのシートが判別できます。

きょうは製造面の研究というマニアックな内容を取り上げました。
コレクターでない人にはちょっと馴染みにくかったかもしれません。
詳しく知りたい方は私が書いた下記の原稿をご覧ください。
「戦後記念の定常変種を探す」(『郵趣研究』86号、2009-1)